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プリンスベイト発売10周年記念!さとうきび小話③

畑作 |

その③:見えざる敵

“モロコシネグサレセンチュウ”って知ってますか?

センチュウは体長1mmもない小さく、細いミミズのような生き物です。土の中ならどこにでも住んでいて、その中には植物に寄生するグループがいます。植物寄生性センチュウとして、サツマイモのネコブセンチュウ、ばれいしょのシストセンチュウなどは大きな被害を招くセンチュウとして有名で、農家さんにとっては、とっても重要な防除対象害虫です。 

ネコブセンチュウの動きは緩慢ですが、けっこう強烈な生き物です。頭部からはシャープペンの芯のような針(口針といいます)がググッと出てきて、植物の根にプスッと刺してチューーーと養分を吸い取ります。こんなセンチュウ、実はさとうきびに寄生する種類もいるようです。その一つが写真にあるモロコシネグサレセンチュウです。

サトウキビの根に寄生しているセンチュウ[/caption]

サトウキビを何十年も栽培されている大ベテランの農家さんもご存じない方がほとんどのようです。ひょっとしたら知らないうちにサトウキビがダメージを受け、収穫量が減っているかもしれません。 最近、専門家グループの研究によって、このセンチュウを防除することによって収量が上がるという調査結果が報告されました。収量が上がるという表現は間違いで、正確には本来の収量に戻るというのが正しいのかもしれません。 

まだまだ未知の部分が多く、センチュウの生態、被害の実態や実用的な防除方法など、詳細は不明ですが、私たちBASFジャパンは地元のみなさん・製糖業者さん・センチュウの専門家のみなさんと、この問題に取り組んでいます。

開発部:瀬古


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