農業向けソリューション

ユーザーズボイス カスケード乳剤 山梨県 天川さん

山梨県笛吹市 天川 徹さん(37歳)

(取材時:2015年春)

手塩にかけて、より良い商品を。
品質の良いももを作るためには、カスケードが欠かせません。

果物王国・山梨県の中でも、「日本一の桃源郷」としてその名が知られる笛吹市。笛吹川周辺の扇状地は生産量日本一を誇るももの一大産地になっています。今回は、市内の御坂町で若いチカラとして活躍する天川徹さんを訪問。カスケード乳剤が害虫防除でどのようにお役に立っているのかをお聞きしました。

もも、すもも、多種多彩。
愛情をこめて作っています。

就農10年目。一度は会社員としての道を歩むも脱サラし、実家のもも園を継いだと言う天川さん。「この仕事に就いたきっかけは、両親が地域に先がけて宅配販売を始めたことが大きいです。収益についてはもちろんのこと、手塩にかけて作ったものを出荷するだけではなく、商品として自ら販売することで、よりお客さんが求めるもも作りができるんじゃないか。そんな魅力を感じたんです」。

天川農園では、60aの園地で10品種のももを生産。6月下旬の極早生「ちよひめ」にはじまり、「浅間白桃」や「なつっこ」等の中生種を経て、9月上旬の晩生種「さくら白桃」まで出荷がつづきます。さらには、50aの園地で5品種のすももを生産。なかでも「貴陽」や「太陽」は高級フルーツとして知られる希少品種で、贈答用として人気も高いそうです。また、天川農園では特製ジャムなどの加工品も手がけており、宅配をはじめ直売所での販売も積極的に行っています。

「品種選びは、まさに勝負です。『桃栗三年、柿八年』と言いますが本当にその通りで、流行りだしてから植えだしても、商品になるのは早くて3年後。売れる品種をいかに早く取り入れて、上手に作るか。その駆け引きが面白いところですね。地道な努力と的確な判断こそが、収入面での良い結果につながるんです」。

葉っぱを長く守れて、安心。
すももへの登録も助かります。

品質の良いもも・すももを作るため、天川さんは地元JAの推奨する防除暦に従ったローテーション散布を欠かさず実行。害虫の発生を防ぐために、細心の注意を払っています。

「なかでも注意すべきは、5月下旬頃から発生し、食害でももの葉っぱを落としてしまうモモハモグリガ。葉っぱがないと光合成ができず、実が大きくならないので、かじられないようにしっかり守ってあげないといけません」。

だからこそ、その時期の防除は必須。カスケード乳剤の散布は「怖いから抜けませんね」と、言葉を強める天川さん。

「モモハモグリガの第1世代が発生する前に、予防的に叩いておく。その大切な役目がカスケードにはあります。出始めをしっかり抑えておかないと、第2・第3世代が出てきてしまいますからね。さらにカスケードの良いところは、残効性が長いこと。遅れて卵から孵った幼虫にも効くから安心なんです」。

さらに天川さんは、2012年8月の適用拡大で、カスケードがすももでの登録を取得したことも評価します。

「ウチの農園もそうですが、この御坂町周辺ではすももを作っている生産者が多く、薬剤を散布する際は、隣接園へのドリフトに気をつけないといけません。だから、カスケードがももとすももの両方で使えるようになって、本当に便利になりました」。楽しそうに話す天川さんの笑顔が印象的でした。