山梨県甲州市 清水 克己さん(64歳)
(取材時:2015年春)
もも作りに、人一倍のこだわりを。
信頼できる薬剤のひとつとして、カスケードは長く愛用しています。
甲府盆地東部の塩山地区は、日当りのよい傾斜地と水はけのよい土壌を利用した果樹栽培が盛んです。壮大な盆地のパノラマと、南アルプスの峰々を遥かに望む奥野田集落で、もも作りに携わっておよそ半世紀。ベテラン生産者の清水克己さんをお訪ねし、カスケード乳剤についてのお話をうかがいました。
ももの樹との毎日の会話が、甘みと旨みを生みだす秘訣。
約110aの園地でももの栽培に励む奥野田集落の清水さんは、近隣で有名なもも作りの名人です。
「“生き物”が相手なので、まだまだ毎日が勉強です」と照れくさそうな笑顔を見せる清水さん。可愛がって育て上げたももには、甘みだけでなく旨みがある。そんなもも作りの秘訣を訊くと、何事にも手を抜かないこと、という答えが返ってきます。
「剪定し、蕾を落として、花を摘み、受粉させ、摘果をして、要所々々で薬剤を散布して、袋をかけて、除袋して、シルバーマルチを敷いて、収穫して…。同じ手をかけるなら、自信をもって出荷できるようなももを少しでも多く作りたいですね。楽ばかり求めていては、決して良いものは出来ません」。かといって、栽培技術や営農指導の通りにやろうと、焦ったり急いだりする必要もない、と続けます。
「真剣に取り組んでいれば、ももの樹自身が何をすべきか教えてくれるもの。ただ毎日向きあって、樹が育ちやすいようにしてやればいい。決して無理強いをせず、『そっちの方向に成長すると良くないよ』と手助けをしてやるだけです。人間の子供を育てるのも同じですね。やるベきことをやっていれば後悔しないし、もしそこで上手くいかなくても、その経験はいつか役に立つはず。失敗があるからこそ、次の成功につながるんです」。
幼虫に対して顕著な効果を示し、
残効性に優れ、 綺麗なもも作りに貢献します。
そんな清水さんのこだわりは、農薬散布でも発揮されます。
「昔と違って今は、収穫前日でも使える安全な薬剤が増えました。ですが私は、除袋した後のももには収穫まで一切薬剤をかけたくありません。見た目が綺麗で、味も美味しく、安心して食べられるももを作るために、できるだけ減農薬を意識した栽培を心がけているんです」。
だから、袋かけまでの段階でしっかり防除しておくことを第一に考えている、と清水さん。防除はタイミングが重要だと言います。「薬剤は必要以上に使いたくないので、地元JAの防除暦の中から必要と判断したものだけを使っています」。
その薬剤の一つとして、カスケード乳剤は5月下旬のモモハモグリガとハマキムシ対策で重要な役割を担っています。
「カスケードは、過去に3年連続でモモハモグリガが大発生して問題になった後、防除暦に採用されました。それ以来、重宝していますよ。モモハモグリガの卵から孵った幼虫に脱皮阻害効果で効くのがいいですね。しかも効果が長くつづいてくれるから、葉にかかっていれば、世代がバラバラに発生しても対応できます。だいぶ助かっています」。
品質へのこだわりを持ち、そのための労を惜しまず、厳選した資材を最大限に活用する。そんなもも作り名人、清水さんのお眼鏡にかなう薬剤として、カスケードは、長く愛用していただいています。