ユーザーズボイス 和歌山県 山ノ内 利浩さん

和歌山県 山ノ内 利浩さん
Q. 農業を始められたきっかけを教えてください。
A. 5年前にJAの営農指導員から農家になりました。父親が高齢になり、このままでは家の農地が耕作放棄地になってしまう恐れもあり、若いときに農業にもっと取り組んでみたかったからです。みなべ町は日本一の梅産地で梅の栽培が400年以上続いており、「誰かが継がなければ」という思いもありました。地域の産地を守りたいという気持ちを持って、現在は、梅と豆を栽培しています。
Q. お仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
A. 土作りはもちろん、適期に防除を行い、品質の良いものを作ることを大切にしています。どんなことでも、基本がしっかりしていなければ応用が利きません。そのため、まず基本をしっかり学び、それを応用してより良いものを作ることが重要だと考えています。農業を始めて改めて、「基本が大事だな」と実感しています。
Q. 現在、お仕事上で課題になっていることは何でしょうか?
A. 梅の収穫時期は、最も忙しい2週間がピークになります。その期間に人手を確保するのが大変です。雨が降ろうが、台風が来ようが、放置すれば腐ってしまうので、毎日収穫しなければなりません。同じ時期にどの農家も人手を必要とするため、作業員を探すのが難しいんです。人手が足りない場合は、ツテを頼りに連絡して、なんとか集めています。また、この地域は急傾斜地が多く、剪定作業も大変です。梅の木は全部で600本ほどあり、1本につき1時間ほどかかるため、単純計算でも600時間の作業が必要になります。
Q. 使用しているBASFのソリューションがあれば、どのようなことに貢献しているか教えてください。
A. 梅にはデラン®フロアブル、豆にはカンタス®ドライフロアブルを使っています。以前、梅に病気が発生して品質が悪くなったことがありましたが、デランを使い始めてからは、それがなくなりました。また、農薬登録の変更により、散布回数が「収穫45日前までに1回(以内)」から「14日前までに2回(以内)」となり、より使いやすくなりました。ですから、この2回は必ず使っています。価格も手ごろで効果も高く、おかげで品質も上々です。梅生産にデランは欠かせません。
Q. 若手生産者、就農を考えている方にメッセージをお願いします。
A. 農業の魅力は、自分で考え、自分のペースで仕事ができることだと思います。サラリーマンのように上司の指示を受けて動くのではなく、自分で計画して実行し、経営する面白さがあるのではないでしょうか。自分の判断でなんでもチャレンジできます。もちろん、失敗すればその責任は自分に返ってきますが、人に言われたからではなく、自分で考えて行動し、失敗から学びながら改善を重ねていく。それを続けていけば、きっと良いものが作れるようになると思います。
※この記事は2025年に公開されたものです。