農業向けソリューション

異業種の経験を活かし生産性の向上と効率化を追求

新潟県見附市
農事組合法人ファーム小栗山

主な栽培作物
水稲 大豆 アスパラガス

大豆の栽培品種
里のほほえみ

信濃川水系の苅田川が流れ、豊かな湧水に恵まれた、新潟県見附市の小栗山地区。この地で集落営農に取り組み、大豆の生産性と作業効率化を追求する農業法人 ファーム小栗山の三沢孝喜代表に、経営方法や雑草管理について伺いました。

異業種での経験を武器に新しい作物の導入にチャレンジ

ファーム小栗山は見附市小栗山地区の生産者で構成される集落営農組織で、2009年に設立されました。代表理事を務める三沢孝喜さんは、小栗山で代々農業を営む家の出身。しかし、三沢さん自身が本格的に就農したのは45歳の時でした。「貴金属関係の会社に長く勤めていましたが、ファーム小栗山の当時の代表から代表就任を1年くらいかけて口説かれました(笑)。最終的に、地域の役に立てるならとの思いから、引き受けることにしました」。前職のキャリアで培われた柔軟な発想と行動力を武器に、未経験だった農業でもチャレンジを続けています。その一つが、新しい経営の柱となる作物の導入です。「前代表が『これからは水稲だけでは経営が難しい』という危機感を持っていたこともあり、新しい作物の模索を始めました。これまで加工用タマネギやイチゴの施設栽培に取り組みましたが、コスト面で続けるのは難しかったですね」。試行錯誤する中、2008年から始めたアスパラガスの栽培が軌道に乗ります。「アスパラガスは露地栽培が可能ですし、私たちのところでは9月末まで収穫できる栽培方法を取り入れています。結果として、一番経営に合った作物でした」と話します。極太のサイズ、柔らかい皮や甘さが高く評価され、現在はファーム小栗山の基幹作物の一つに成長しています。

三沢孝喜代表理事。代々農業を営む家の出身で、三沢さん自身で11代を数える。

積極的な設備投資と作業効率化を実施

令和2年度全国豆類経営改善共励会では、生産性向上の取り組みが評価され、「日本農業新聞会長賞」を受賞。

ファーム小栗山では、2002年前身となる小栗山町転作組合の設立と同時に大豆栽培を開始。ブロックローテーション方式を取り入れ、現在水稲20ha、大豆7.4haを管理しています。
大豆栽培では「排水対策」を重視すると話す三沢さん。「始めにサブソイラ作業を行い、額縁明渠を掘り、もう一度弾丸暗渠をかけます。水稲からの転作初年度は特に湿害で苦労するので、排水対策対策はしっかりと行います」。また積極的に設備投資や新しい技術の導入も進め、ドローンによる病害虫の適期防除、耕うん同時畝立ては種機によるは種などを実施。業務の効率化と生産性の向上に向けた取り組みの結果、令和2年度産大豆で単収では県平均の1.6倍となる229kg/10a、上位等級比率約4割を実現し、作業面でも10a当たり5.2時間の省力化に成功しています。

プロールプラス乳剤の効果に「これからも使い続けたい」

雑草管理では「中耕培土の時期を重視している」と三沢さんは話します。「農業は天候に左右されるので、適期に作業ができるように気を付けています。それでも天候により思い通りにいかないときもありますが、もし希望通りのスケジュールで作業ができれば、もう少し雑草を抑えることができると思います」。
ファーム小栗山は今年から土壌処理剤でプロールプラス乳剤を導入。「昨年は雑草害で苦労したので、土壌処理剤から見直しました。プロールプラス乳剤は3成分ということもあり、今までの除草剤と比べても、雑草をよく抑えていると思います。来年以降もずっと使用したいですね」と太鼓判を押します。
また生育期の雑草対策にバスタ液剤の畝間散布を適期実施。「バスタは畦畔の雑草管理にも使っています。作物への安全性が高いので、安心して使えます。バスタは100L規格があるので、コストメリットも期待したいです」と、こちらも評価をいただきました。
「農業経験が無い分、固定観念に捕らわれることもない。いいと思えることや引っかかったものは取り合えずやってみるスタンスで、これからも農業を続けたいです」。新しい手法をアクティブに取り入れながら、地域農業を盛り上げるという初志を貫く三沢さんの挑戦はこれからも続きます。

「プロールプラス乳剤はよく雑草を抑えてれます」と、三沢さんも評価。

自慢の一品

農事組合法人 ファーム小栗山 様

獅子米

地元の小栗山不動院のお祭りで披露される伝統芸能の“獅子舞”から名付けられたコシヒカリのオリジナルブランド。豊かな土壌、清らかな水で育まれた新潟県認証特別栽培農産物です。

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農事組合法人 ファーム小栗山様の除草剤散布体系

農事組合法人 ファーム小栗山の圃場での問題雑草

  • イボクサ
  • イヌビエ
  • タデ類