Q. 農業を始めたきっかけは？

A. ずっと家業の農家を手伝ってはいましたが、17年ほど前に就農しました。きっかけは子どもが生まれたことでした。無農薬のお米を、子どもに食べさせたいと思ったのです。
元々自動車メーカーで車の設計をしていたのですが、なかなかお客様と話す機会がなかったんですね。でも、農業ならお客様に直接喜んでもらえる。物を作ることは同じですが、感謝される仕事だというところが、農業の魅力だと思っています。

Q. お仕事で大変なことは？

A. 就農と同時に、すべて有機栽培に切り替えました。ずっと雑草との闘いの連続でしたね。当時は有機栽培の方法も確立されていなくて諸先輩方のご苦労を礎として、試行錯誤してなんとかやってきました。
今課題となっているのは人材確保です。元々は6~7人で作業していたのですが、今は3~4人体制です。そのうち一人が父ですが、もう80歳を超えているのでそろそろ引退させたいし、若い人も続かなかったりします。販売の面では有機栽培が見直されていることもあって順調なのですが、難しいところです。

Q. 効率向上に「xarvio® FIELD MANAGER」は役立っていますか？

A. 一圃場だけじゃなくて、栽培している品種ごとでデータが見られるので助かります。例えば稲が倒れたらその要因がわかるし、次はどうしたらいいかフィードバックがもらえます。刈り取り適期もわかるのが魅力ですね。

Q. 就農を志す人にアドバイスをお願いします。

A. 農業には「作る」「売る」「経営する」の、3つの柱が大切です。作ることばかりに一生懸命になっても、売らないといけない。でも高いと売れないし安いと生活が成り立たないので、経営が大切になってきます。これら3つの柱のバランスを取って、10年後の展望を見据えていくようにすると、新規で就農しても成功すると考えています。