ユーザーズボイス 熊本県 宮地岳営農組合の皆さん・JA本渡五和 TAC 山下 清弥さん
熊本県 宮地岳営農組合の皆さん
JA本渡五和 TAC 山下 清弥さん
Q. 集落営農法人を立ち上げられて、何年になりますか?
A. 20年ちょっと、組合長は3代目です。組合を立ち上げた頃は受託した圃場の特徴も分からなかったので、一軒一軒訪ねて歩き、聞いて回りました。それを白地図に書き込んで行ってね。それは苦労しました。
今では3人で水稲を20haの規模で栽培しているのですが、それぞれ個人の圃場も管理しているので大変です。
Q. お仕事の、どのようなところに魅力・やりがいを感じていらっしゃいますか?
A. 地域の農家さんから農作業を請け負っているのですがですが、「ありがとう」と言われると嬉しいですね。日々の農作業は大変ですが、私たちの仕事は、地域の農地・水田を守ることだと考えています。
Q. 課題となっていることは何でしょうか?
A. 経営面での資金繰りですね。先代から引き継いだ組合の累積赤字を毎年少しずつ返済し、今年で完済の予定です。つまり、毎年毎年、収益性を上げるにはどうしたら良いかを考えています。
それと、地域の担い手が減少傾向にあるので、後継者の育成も課題です。そのためには、現状を維持しながら、農業のデジタル化が不可欠かなと考えています。
Q. xarvio® FIELD MANAGERは、どのようなことにお役立ていただいていますか?
A. 最初は病害アラートから使い始めました。xarvio® FIELD MANAGERを本格的に活用する前年、天草地域では「いもち病」が広がって苦しんでいたのです。それで病害アラートを採用したところ、タイミング良く防除でき、被害を抑えることができました。その結果、農薬の散布回数が減り、コスト削減につながりました。さらに、背負い動噴の農薬散布からドローンを活用した農業にも転換できたんですよ。
それからは、地力マップ・生育マップを活用して、地力が低い・生育の悪い場所などを分析しました。どこの場所に地力があるのか、また、生育が悪い場所は人間が横から目視しても分からないので大変助かっています。昨年は側条田植え機を活用した基肥の可変施肥に挑戦してみました。結果として収量が13%も増え、驚いています。
xarvio® FIELD MANAGERは、圃場ごとのクセや特徴を見極めてくれるのが素晴らしいですね。収益の改善にも役立っています。ザルビオを活用した経営改善を通じて、長年の懸念だった組合の累積赤字を解消しつつ、今年は米価が高くなると推察されるので、やっと黒字経営が出来そうです。
でも、これは組合だけの力ではないんです。TAC山下さんが伴走して寄り添ってくれたお陰でもあるんですよ。この話を聞きつけ、最近では九州のJAと集落営農組織が視察に来るようになりました。我々が組合として取り組んできたことが少しでも他県のJAと集落営農組織にとって役に立つのなら嬉しいです。
Q. 全国で後継者不足なども問題となっていますが、若い人が農業に関心を持つようにするには、どうしたら良いと思われますか?
A. 新しい技術や考えを取り入れて成功して、SNSで発信している若い農家さんもいるので、その人たちに憧れて就農する人も出てきています。農業はかっこよくて儲かる仕事だと示すことで、若者も魅力ある仕事だと注目するのではないでしょうか。