農業向けソリューション

ユーザーズボイス 福井県 井上 高宏さん

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福井県 井上 高宏さん

Q. 農業を始められたきっかけを教えてください。

A. 大学時代、一人暮らしをしていたときに実家で作っている有機米を送ってもらっていました。あるとき米が切れ、スーパーで有機米を探しましたが高価で買えず、実家の米のありがたみを感じたんです。その後、民間企業に就職しましたが、農業の担い手が減少していることもあり、「地元の若者が一念発起しなければ」と考えるようになりました。そして、26歳で脱サラし、農業を始めました。現在は、36ヘクタールの農地で水稲を栽培しています。

Q. これまでで一番大変だったことはどのようなことですか。

A. 就農2年目の大雪の日、大阪のお客様向けに農舎で精米していたときのことです。ふと外を見ると、雪の重みで育苗用のハウス3棟が全部潰れていたんです。ハウス内の機械の一部は押しつぶされて使い物にならなくなり、かろうじて救出できたものもありました。倒壊したハウスを撤去するのに時間がかかり大変でしたが、多くの方に助けていただき乗り越えることができました。

Q. 現在、お仕事上で課題になっていることは何でしょうか?

A. 中山間地域にあるため、小さな田んぼが点在しており、移動に非常に時間がかかります。地域の高齢化が進み、みなさん動けなくなってきている中、私たちだけでは対応できないので、地域の協力も必要です。また、管理しきれない農地をすべて引き受けると、スタッフにも負担がかかってしまいます。そのため、会社として管理していく枠組みをしっかりと決めなければいけないと考えています。

Q. xarvio® FIELD MANAGERは、どのようなことにお役立ていただいていますか?

A. 昨年、ザルビオを使って試験的に可変施肥に取り組んだところ、可変施肥を行った部分と行わなかった部分で、目に見えて色ムラの差がありました。可変施肥を行った部分では、収穫時に籾の溜まる速さが大きく異なり、効果を実感しました。他にも特に良かったのは、生育ステージを見て稲刈りの順番を決めたことです。おかげで収穫の適期を逃すことなく、とても助かりました。

Q. 若手生産者、就農を考えている方にメッセージをお願いします。

A. 農業は、手をかけた分だけ結果が返ってきますし、私はそれが農業の本当に良いところだと思っています。年々、自然環境は厳しくなっていますが、それでも太陽の光を浴びながら働くことは、とても人間らしい生き方だと思います。農業には、そんな恵まれた環境で働ける魅力があります。楽しく、やりがいのある農業ライフを送っていただけたらいいなと思います。

※この記事は2025年に公開されたものです。